⦅HIBAKUSHA2020~被爆75年へ向けて~⦆第四弾:歌で平和を繋いでいく

2019.12.01

みなさんこんにちは。

事務局スタッフの鈴木です。

 

インタビュー企画の第四弾は長崎の城山憲法九条の会事務局長、

ドレミの会いきいきハーモニー新婦人コーラス花の輪指揮者、うたごえの活動をしている園田鉄美さんです。

 

 

―園田さんはさまざまな活動に携わっていますが、最初に何を始めましたか?

うたごえとかコーラスの活動です。それをずいぶん長くやっていて、九条の会自体ができたのは2005年とかです。

―長崎の街頭署名といえば「音楽」が特徴的ですが、そういった曲は、いつ頃制作したのですか?

関連するような歌をいくつも作りましたが、もともとは30年以上前の「ヒロシマ・ナガサキアピール署名」のときに作りました。もともとはこの曲(「あなたの名前を」という楽曲)をつくったことがはじまりです。ヒバクシャ国際署名が2016年に始まったので、何か力になれることはないかと思って、新しく「一人から一人へ」という曲を作りました。県民の会などができてハマクロス(長崎市で毎月26日に街頭署名を行っている場所)で音楽を弾きながら署名を集める中で、イメージを膨らませていきました。

―長崎って歌でつなぐイメージがあるんですよね。

長崎のうたごえは月に最低2回は集まっていますよ。9日は平和公園で。これは座り込みとは別の場所なんだけどね。あとは26日の街頭署名行動のときです。

―うたごえのみなさんは全体で何名くらいが活動しているんですか?

合唱するサークルが6つくらいあって、その中でそれぞれの合唱団から交代で出られるときに来てもらっています。

―そうなんですね。街頭署名のときも10人くらいいますよね。

多いときは15人くらいですかね。全体としては80人くらいいますけど、活動が平日が多いので、なかなか全員が集まる機会はないんです。街頭で歌うのは恥ずかしい人もいますから、それぞれできることを分担してやっています。

―うたごえに入られている方の年齢層ってどんな感じなんですか?

結構高いです。長崎では40代が一番若いかな?なんとか若返りせんといかんなとは思うんだけどね。

―私が長崎のハマクロスの街頭署名に参加したときに、やりやすい雰囲気だなと思っていました。

本当は署名は個々に回って集めたほうがいいんでしょうね。そこでたくさん会話も生まれるし。街頭署名っているのはどうしても不特定多数の人にお願いすることになります。自分たちの主張を伝えようと思っても、通行人にそれが届くのは本当にわずかな時間だけです。長崎では名物とでもいうような、いつもあそこでやっているよねっていう意識が市民の中にはあるかなと思います。観光客や修学旅行生も協力してくれますしね。

―ハマクロス前でよくほかの団体が募金活動もしていますよね?そういう習慣って昔からあったんですか?

昔からありましたね。献血とか災害とか。昔はマイクも使えたんですけどね。我々が歌いながら署名活動をしていると時々警察がきて「うるさいと苦情が来たのでもう少し小さな声でやってください」って言われることもあります。最近はないですけど。我々も大きな太鼓を叩きながらやっていたけど、やめたりしました。署名してくれる人には「いいですね」って言われますかね。よく言われるのは署名をお願いする人がね、励まされるというのを聞きます。歌うと明るい雰囲気ができるから「お願いします」と言うのに勇気になっているようです。

―ところで、園田さんは被爆二世なんですか?

そうですね。母が一応被爆者手帳を持っていました。入市被爆だと思うんですけどね。落ちた後に、中心街を通って自宅に戻ったそうです。親戚には直接亡くなった方や、その後原爆症で亡くなった方も多かったと聞いています。

―九条の会にも入られていますが、核廃絶の活動をするきっかけになったのはどのタイミングなのでしょうか?

うたごえっていうのが平和の運動の中で歌を通じて伝えていくことをしているんです。スローガンが「うたごえは平和の力」。例えば「原爆許すまじ」という曲が1954年ごろ全国で広まりました。これはビキニの水爆実験の前後に全国のうたごえでもこの曲を歌い、活動が広がったのだと思っています。そういう流れを組む合唱団なんです。そういう合唱団に19歳のころから所属しているから、そのときからなのかな。歌を通して平和伝えるっていうことをずっとやってきています。

―2020年の9月の最終集約までにこの署名活動をどういう風にしていきたいですか?

私たちは歌いながら署名を集めています。街頭署名で頂ける数はそんなにないと思っているんです。この「一人から一人へ」の歌詞にある通り、まずは自分がペンを取ってもらって、そのあとにご近所同士、友人同士に広めていく。それが基本だと思うんですよね。自分の身近な人に、どこまでやれるのかがポイントになっていくのかな。やっぱり街頭署名は不特定多数だし、訴えるときも通行人に訴えるわけで、何をやっているのかはある程度分かるかもしれないけど、「なんでやっているのか」とか双方の対話はほとんどないわけです。署名してくれた人には話ができるんですけど。私も署名が始まった当初は、自分の近所の人には持って回って署名をしてもらったんです。その実体験をもとに「一人から一人へ」の曲もできたんです。一人一人がどこまでそれをやれるかっていう。うたごえのメンバーの中にも常にカバンの中に署名用紙を入れて、久しぶりに会った人がいれば署名してもらっている人もいます。うたごえが関わる街頭署名活動で集めたのは1万2千筆です。もちろん県民の会と一緒に我々の歌をバックに集めたってことです。誰かがやって署名するだろうという感じがまだあるので、主体性をもってやることの意思確認がどこまでできるのかが重要になってくると思います。

 

すてきな歌をたくさん作りながらひたむきに活動をしている姿に感動しました。

長崎の街頭署名は楽しい音楽の中での活動ができるので

ぜひ一度足を運んでみてください。

毎月26日にハマクロス前で行っています。

NEWS

私も署名しました

Gotch

ミュージシャン

イメージなし

落合恵子

作家・元文化放送アナウンサー

サチャ・ヨレンティー

ボリビア国連大使

デニ・ムクウェゲ

婦人科医、人権活動家。2018年ノーベル平和賞受賞者

坂本龍一

ミュージシャン

東ちづる

俳優、Get in touch理事長

安田菜津紀

フォトジャーナリスト